放課後―――屋上に、彼女の姿はあった。
「あら、ごきげんよう。 一応言っておこうかしら。 ハッピー・バレンタイン、って。
……ああ、これ? さあ。何だと思う?
期待させてしまったならごめんなさい。 あげる相手は、まだ決めていないの」
微笑んだ眼差しは柔らかいけれど、普段の生徒会長の雰囲気とはどこか違うものだった。
Loading...