Artist's commentary
66 お宅 拝見
暗くなりかけた気持ちを すくい上げた バモラの一声…嵐に負けない家を探そう!
メッソンたちが 普段の生活で行動する範囲は、池の南岸から森にかけて300メートルほど。
今から岸づたいに あまり馴染みのない南西・西のエリアを開拓する事にした。
こちらで新たな木の実の群生スポットを探しつつ、他のポケモン達の巣がどんなものかを
参考に見てまわるのが狙いだ。
まず初めにビッパ達が巣を修復している所に遭遇した。彼らの巣はメッソン達が暮らす家として学ぶ所の大きい構造をしていた。現場を監督するリーダーが誇らしげに解説する。
「我々の家は御覧のように 枝で組み上げております。さすがに先の嵐ではひとたまりもありませんが、上流より流れ着く流木が資材となって迅速な復旧が可能となっておりますです!これを我が群れでは“EDA工法”と呼び 他のポケモンにもお求めやすい価格で技術提供いたしておりますです♪」
畳みかけるビッパのセールストークにバモラは呆れる「なるほど わからん」
続いては樹上の洞。のぞき込むやドングリをぶつけられ追い返されるボロ。どうもホシガリスの家で、貯蔵する餌を横取りされると思われたようだ…。住まいとしては いわゆる “ワンルーム” 大家族のメッソン達には利用しづらい物件だった。
眼前にゴージャスな天蓋付のベッドが現れる。ニンフィアが優雅に寝そべる。
「ワタシほどのポケモンとなると、ファンクラブの数も一つや二つじゃ無くてよ?嵐が去ったその日に この家と十分な食事がプレゼントされたわ~♫」
おそるべし森のアイドル!現物スパチャ!バモラはちょっと引いた。
家としては耐久性に難がある様子。しかし 概ね女子達には評判が良かった。
のらりくらり、歩く歩く、見て歩く。一行はやがて木々が鬱蒼と茂る 仄暗い小さな沼に行きあたる。
そして 藻で覆われた水面がヌルリと持ち上がり、こちらに近づいてくるのが見えた…!