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Artist's commentary
67 藻ッソン
藻や苔でドロリと緑に染まる沼…。その水面が小山のように持ち上がり 近づいてくる!
身構えるバモラとメッソンたちだったが、上陸して来たのは 見覚えのあるシルエット。
メッソンだ!!
このドロドロの沼に長く住んでいるせいか、全身 藻だらけ 苔だらけの姿である。
思わぬ所で 同族と遭遇し ボロは興奮を抑えられず 話しかける。
「キミ、どこで生まれたの?なんて名前なの?」
沼のメッソンは 食い入るように質問するボロとは対照的に 落ち着いた佇まいで答える。
「わがはいは このぬまで うまれ いっぴきでくらすもの。なまえは まだ ない。」
暗く 寂しい 沼で暮らしている このメッソンを案じ ボロは提案する。
「僕たちの家族と一緒に暮らさないかい?…と言っても 今は 新しく住む巣を
探している途中なのだけど…」
しかし沼のメッソンは その誘いを断った。
「いけは うるさくて こわい。ここは しずかで ミミズが いっぱい いる」
沼は沼で 彼なりの快適さがあるみたいだ。
ついつい見た目で 住みづらそうな先入観を持ってしまう事は、新居発見の可能性を
狭めるかもしれないという事を 一行は学んだ気がする。
「じゃあ たまに遊びに来てもいいかな?」
ボロは再び問う。
沼のメッソンは ゆっくりまぶたをとじ「わるくないだろう」と言った。
「よかった!じゃあね…えー…っと…」
沼のメッソンの事を どう呼べばいいか迷うボロに バモラは呆れ気味につぶやく。
「もう 藻ッソンとかでいいよ こいつは」