Artist's commentary
哨戒飛行・Ⅳ
「ゼントラン入植地上空…いや、もうマクロスシティの一地区か。ここを飛ぶのは何年ぶりだろう」 (マクロスGCI/デルタ1)「大佐、この空域といえばこんな話知ってますか? 時は終戦直後、うだつが上がらないけど心優しいバルキリー乗りと、そんな彼に想いを寄せるゼントラーディのお嬢さんの淡い恋の物語。とっても素敵なんですよ」 「うだつが上がらないって…それに何だその恥ずかしい恋の何とかとやらは。しかし“お嬢さん”……そいつは随分と懐かしい呼び名だな」 「やっぱり!大佐があの“大尉さん”だったんですね!統合軍兵士とゼントランの少女の伝説、術科学校で教官からたくさん聞きました。特に私、大尉さんがアーマードパックでお嬢さんを助けるお話が大好きで……!」 「(頭を抱えながら)ヤレヤレ、マクロスのオペレータどもは、昔からホントに全く変わっとらんな」 「ところで大佐」 「なんだ」 「それで、最後にお二人はどうなったんですか?」 「知りたいのか?」 「是非!」 「それはな」 「それは…?」 「……やっぱり内緒だ」 「ええっ、そんなー!!」 ■新人管制官と首都航空団司令の対話。後にこの新人は上位者に対する口の訊き方がなってないと上官に叱責され、馬鈴薯の皮剥き1週間を命ぜられた。当時最新鋭の可変戦闘機VF-11“サンダーボルト”が実戦配備され始めた2030年。