
Artist's commentary
アーネストとセレスティーヌ
とても良い作品に出会いました。
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以下一部ネタバレあり
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ある時Twitterを眺めていると、異種愛・体格差などの文字がふと目に止まりました。これはもしやもしかしてもしかするのかとアンテナがビンビン反応した訳ですね、ハイ。で、実際に観てみたら、まあそれはそれは素晴らしいアニメ映画だった訳ですよ。こんな素晴らしい映画に出会えた私はきっと特別な存在なのだと感じました。今では私がおじいさん、孫に見せるのはもちろんアーネストとセレスティーヌ。なぜなら彼もまた、特別な存在だからです。いやまだ息子もいないんですけどね。とにかくこの映画に出会えるきっかけをツイートしてくれた方に感謝。ありがとうごぜえます!!でね、このアニメ映画のどこがイイかって言うとね、アーネストがね、もうね、可愛いんですよ。クズニートですけど。だがそこがね、もうね、ものすごくイイんですよね(はあとマーク)序盤の方に彼の歌があるんですけど、そのシーンの彼は最高に輝いてて最高にダサい、素晴らしい。それに数々の犯罪、アンタどんだけクズなんだよと一周回って惚れ惚れしてしまいました(ぽっ///)そしてセレスティーヌ、彼女との相性がなんてこったいと言いたくなるほど抜群にイイ。外見の大きさから内面までアーネストのおっさんとは対称的ですよね。互いが互いを上手く引き立ててるように感じますね、えへへ、おいしい。最初は仲がよろしくないカンジですが、途中からもうなんと幸せそうに過ごしてらっしゃるんですかと。リア充か、リア獣なのか、お前ら結婚しやがれください。ごちそうさまでした。それになんでしょうね、この豊かなアニメーション。キャラクターが自然に、尚且つコミカルに動くこの何とも絶妙な絵。海外の2Dアニメはしばらく観てなかったせいか、どこか懐かしさも感じます(懐古厨顔)海外の方の描くケモノは前々から柔らかいなぁと感じてましてね、好きでした。それがあんな滑らかに動くのです。好きにならないはずがない。それは必然、逃れられぬ運命、恋に落ちるが如く僕のハートは射抜かれてしまったのです。ああ、なんということでしょう!あとあと絵本タッチの絵がずっと動いてるのにも驚きです。これ描いた人どんだけ頑張ったんだと考えるだけでもう死にそう。実際僕の描いたこの絵もスゴく大変でした。これをあんな滑らかに動かすの?って思うと途方もない作業だなと。それから背景の余白なんかもイイカンジですよね。高畑勲が好きそう。あと中盤の冬から春に移り行くシーンなんかはもう鳥肌もの。絵と音楽、アーネストとセレスティーヌ、異なる二つのものが作り上げた演出に僕はもう鳥肌どころか最初にアーネストの貴重な数限りある食料を食い逃げしたあのにっくき鳥の肌になってしまうところでした。危ない危ない。そうそう背景の余白と言えば…後半ラストの余白に向かって走るシーン、あれには完全にやられた。こんな使い方されたら泣くしかないじゃない…っ!あれはグッジョブ過ぎた。誰だあれ考えたの、正直に手を上げなさい。ご褒美に私のディシャマロをあげよう。で、エンディングを迎えると何とも言えないこの寂しさ。ああ、どうしてここは3次元なのだ。私はまだ2次元に居たいのだ。と、幼少期に感じていたあの感覚が大人になってもこうして感じられる日が来ようとは。つらたん。こうなりゃBDでも買って毎日観てやる!と意気込んだものの、残念なことにこの映画のBDはニポン国にはまだ無いらしいんですよね。だから近日行われるアニメアワードなんとかで受賞なんかしちゃったりしちゃってくれたら、もしかしてニポン版BD化ワンチャンある…?なんて考えちゃったりね、フフフ。ホントお願いしますBDください2万円でも買いますから、お願いしますBDを恵んでください、アーネストの古い帽子の中に(土下座)というかあの終わり方、これはもう原作を買って待っててね(はあとマーク)ってことですよね。ええ、ポチりましたとも。全部は揃えられませんでしたが半分ほど手に入りましたぞ、うっほほ。で、その中にやはりありました。「セレスティーヌ アーネストとの出会い」ってやつがまさに映画ラストのそれでした。原作が先な訳ですが、映画を先に観た者からすると続編のようにも感じられて良かったです。数ある原作の中でも映画との繋がりが強いのでオススメですヨ(ステマ顔)というか原作のアーネストはこんなに紳士なのに、どうして映画版はこんなクズなんでしょうね!ステキ!!ニートなのは変わらないみたいですけど。と、長々と語ってきた訳ですが、この作品に出会えて私は幸せです。是非ともいろんな方に観て欲しいなぁ~なんて思います!