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Artist's commentary
2024年振り返り
皆さんこんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
今年ももう終わりということで、2024年の振り返りなどしていけたらと思います。
ちょっと長いのですが、よろしければお付き合いください。
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1.スランプ脱却!
今年の一番大きな出来事といえば、まずはスランプを抜け出せたことです。
・実はずっとスランプだった
2018年くらいからでしょうか、実はここ5,6年ほど創作についてはずっとスランプ状態が続いていました。
何を描いてもこれじゃない感があり、制作中もずっともやもや。
対外的な評価(いわゆる)も浮き沈みが激しく、正直廃坑の街を描くことがちょっとしんどい、そんな時期が長い間ずるずると続いて少しずつ疲弊していく……
終わった今だから言えますが、表には出さなかったものの今年に入るまでの5年ほどは割とつらい時期でもありました。
そんな五里霧中状態を抜け出すきっかけになったのが、今年1月のSNSの分業化です。
・BlueSky本格始動
今でこそ話題になり活発なコミュニティの出来ているBlueSkyですが、当時はまだ招待制だったこともあり人もまばらで、Xで公私両方のpostをすることに限界を感じていたのもあり公をX、私をBlueSky(https://bsky.app/profile/poti1990.bsky.social)に分離することにしました。
メインアカウントとプライベートアカウントの分離です。
当初は単純に好きに呟ける場が欲しかったのと、Xでは絵以外に興味あるフォロワーさんが激減していたこともあって雑味除去のため分離したのですが、結果的に公人と私人の人格の分離につながり、他者から求められる作品と自身が求める作品も切り分けることができるようになりました。
もともと私のXアカウントは2010年の開設当時は何の変哲もない一大学生のプライベートアカウントで、気が付いたらプロになって職業絵描きとしての立ち振る舞いが求められるようになってしまった……という流れ。(そもそも当時のTwitterはゆるゆるでみんなそんなものだった)
またここ5年ほどは流行の変化もあり自分の描きたいものと世間の求める背景のギャップが大きくなっていることは自覚していて、一つのアカウントの中でそのズレを何とかしなきゃ……ともがき苦しんでいたのがこのスランプの原因だったんだと今振り返ってみるとわかります。
BlueSkyに私人を移したことで、商業制作とは切り分けて純粋に自分の描きたいものに集中できる空間を確保できた結果、他人の目を気にすることなくいろんなものを描くモチベーションが戻ってきて、最終的にスランプを抜け出すことに繋がりました。
今ではXはお仕事や完成イラストの告知限定の純粋なイラストレーターアカウント、BlueSkyは上記に加えwipや習作、写真などの日常も加えたごった煮という形で安定した運用ができています。
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2.スランプ脱却でどうなったか
いきさつが長くなりましたが、そんなこんだで何が変わったか、何故スランプ脱却を確信できたか。
・創作意欲が回復!
まず何よりも、創作へのモチベーションが爆上がりしました。
以前は1枚描いたら息切れで月単位で創作を休憩、何なら描いてる途中でしんどくなっていたのが、今年は描いても描いても次あれを描きたいという意欲が続いていました。
驚くべきことです笑
・人が描ける!
また、スランプ期間は避けがちになっていた「人」をモチベーション的にまた描けるようになりました。
いつも作品をご覧いただいている方はお気づきでしょう。今年の作品は上手い下手はさておき、人がたくさん描かれています。
これはまた別記事にでもしようかと思っていますが、そもそも「廃坑の街」はそのテーマ「人の暮らしの温かさ」からして住人の描写は必須で、かつてはわりと人も描いていました。
にもかかわらず、作業効率や苦手意識、需要などを考えてここ数年は風景内に人を入れることを減らしていました。
描く量を減らせば当然下手になります。
下手になれば苦手意識ができれば余計描かなくなります。
負のスパイラルです。
この負のスパイラルを断ち切れたのは大きいです。
・制作数が爆上がり
上記の、創作モチベーションの改善と人を描けるようになった、については数字にも表れていて、今年の制作枚数は去年の倍、人に至っては去年一桁だったのが今年はなんと顔がちゃんと写っているものだけで60人くらい描いています。
・インプレッションをまったく気にしなくなった
これについては以前から「気にしちゃいけない」と思いつつ気にせざるを得なかったのが、Xを見る機会が激減した結果本当に気にしなくなりました。
そもそも創作については私の目指す方向はマス層の背景需要から外れていることは承知の上なので、インプレは減って当たり前なのです。
取捨選択の結果の当たり前のことをちゃんと受け入れられるようになったと言い換えられるかもしれません。
・展示回数の増加
これも結果的にですが、今年はグループ展3、大規模企画展1、公募展1、海外個展1と過去最多の出展数となりました。
作家としてのスタンスとしても、画風的にも、リアルの空間で大判の印刷媒体で作品を見ていただける機会は重要だと思っているので、今後も展示は出続けていきたいです。
来年は首都圏だけでなく地元の名古屋でも何かやりたいですね。
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3.総括
総じて、今年は廃坑の街をはじめとする創作がとても楽しく、長年続いていたスランプを完全に脱した感触を持てた一年でした。
絵を描くこと、自身の世界と向き合い表現することへの意欲が戻った良い年だったとも言えます。
来年は、「廃坑の街」15周年のアニバーサリーイヤーです。
今年以上に創作に重点を置く年に向けて、モチベーションや技術的な基礎を作ることができたのは大きいです。
諸事情あってあまり作品は出せないかもしれませんが、廃坑の街自体の制作自体は質量ともに今年以上にアクセルを踏む一年になります。
来年後半から再来年にかけていろいろ告知できそうな案件もありますので、引き続き作品を楽しんでいただき、ゆるくでも応援いただけると嬉しいです!
長くなりましたが、2024年振り返りは以上になります。
改めて、作品をご覧いただいた皆様、手に取ったり、感想をいただいたりした皆様、本当にありがとうございました。
皆様の反応が制作の一番大きな原動力です…!
それでは皆様、良いお年を!
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