Artist's commentary
全部わかってくれるマンハッタンカフェ
これはまだ私が新米トレーナーだったころの話。
二年前、当時まだ新米トレーナーだった私は、中央トレセン学園の選抜戦に趣きウマ娘達へのスカウトを行なっていた。しかしどれだけ粘ろうとも、奮闘虚しく結果は惨敗。誰からも話を聞いてもらえず、取り付く島もないといった状況だった。
理由は簡単。私になんの実績も無かったからだろう。通常、新人のトレーナーはベテランのトレーナーに補佐などとして同行し、人脈を獲得し、経験を積んでから独り立ちするのがセオリーである。しかし当時中々の拗らせっぷりを発揮していた私は、師匠など要らぬ、自分一人で何とかしてやると息巻いていたのだった。その結果は散々なものだったが。
そんなこともあり夜のトレセン学園。その構内にある中庭のような場所の少し古びたベンチで打ちひしがれていた私だったが、この時私はあるウマ娘と運命的な出会いを果たしたのだった。
「マンハッタンカフェ」それが彼女の名前である。
彼女と出会ったのはほんの偶然であった。ベンチで項垂れ、いつまでも嘆いているわけにはいかないとしぶしぶ宿舎に帰ろうとした時だった。夜風で草木が揺らめく音と、それにに混じって聞こえてくる、まるで鈴を転がしたかのような声を聞き辺りを探し回って見つけ出したのが彼女だったのだ。
何故こんなところにいるのだろうか。気にはなりつつも、しかし夜はとっくにふけているため彼女に早く寮へ帰るようにと注意をしたのだが、当の彼女は暫くこちらを伺うようなそぶりを見せた後、ふと虚空に目を向け、また私を見るなりこのような言葉を投げかけてきたのだ。
「トレーナーさんは、まだ、誰も担当ウマ娘がいないんですよね。」
その時、一瞬心臓が飛び出るんじゃないかと思うほど驚いたのをよく覚えている。何故そのことを知っていたのだろうか。こちらの事情を知ってそうな振る舞いも気になったが、それを問おうとする前に彼女からなされた提案によって、そんな些細な疑問は吹き飛んでしまうこととなる。
「私の、担当トレーナーになってくれませんか。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから二年が経った。今思えば、あの日から全て彼女の掌の上だったのだろうう。彼女と契約を結んで
からの日々は順風満帆だった。なんせ彼女は強かった。それだけで全ての説明がついてしまうくらいに。何なら彼女が強すぎたがゆえに、要らぬ妬み嫉みを買ってしまったほどだ。
どうして彼女が私を選んでくれたのかは未だにわかっていない。はっきり言ってしまえば、ここまで上手くやってこれたのは、彼女がその走りで全てをねじ伏せてくれたからに他ならない。彼女がいなければ私はここまでやってこれなかっただろう。
しかし今となってはそんなことはどうでもいいのだ。今の私には、そう彼女が、マンハッタンカフェがいる。全てを包み込んでくれる彼女が。そう、今だって既に、私の目の前には両腕を控えめに、しかし確かな慈悲深き笑みを浮かべた彼女が仕事で疲れ切った私を慰めてくれようtあぁ^~カフェのコート中しゅきぃ……カフェのコートとベストの間に溜まったコーヒーの匂いと微かな芳香剤の匂いがα波の分泌を促し私のストレス値がワクワククライマックスなのぉほおおおぉ^~!!!!!!!!抱きついた時に感じられるこの腰回りの細さも筆舌に尽くしがたくよく絞られているはずなのに確かに感じられるこの柔らかさは女の子特有のものであり私が抱き着いている普段クールで女の子っぽさは控えめな彼女もまたちゃんと女の子なのだというのを感じさせてアッァァッァッアッア……ッッッッッッハァ!!!!!!!!!アブねえ私としたことがあろうことかカフェのカフェニウムを堪能しきる前に寝落ちしてしまうなdォア!!!!????か、カフェ!!?!?!そ、そんなナデナデなんてそんなことまでされてしまったら私はもうもどrぁあ^~かふぇしゅきぃ……