Artist's commentary
EMOファッション
今でこそ「エモい」という言葉が流行語として定着している日本ですが
それ以前のエモといえば”EMOファッション”を指す言葉でした。
EMOファッションはゴスパンクと
とてもよく似たファッションではあるのですが
EMO=エモーショナルの略である通り
ゴスパンクよりもさらに
精神的な病み、つまり今で言う
「メンヘラっぽさ」が際立つファッションジャンルであり
ヘアスタイルは目元を片方隠す様なものであったりと、思春期特有の「中2病っぽさ」もかなり感じられるジャンルです。
ゴスパンクが、黒、白、赤など限られた色数の中で世界観を表現しているのに対し
EMOは黒に蛍光色やピンク、バイオレットなど
ダークなスタイルの中にもわりとカラフルな色を合わせる所が他とかなり違うポイントです。
さらに特徴的なのが、かなりタイトで身体の線がわかりやすい服を好むと言う点であり
そこからもEMOは「ゲイのファッション」という偏見や誤解を生みやすいのですが
EMOファッションカルチャーの中では
しばしば華奢で可愛らしいEMOファッションに身を包んだ男性同士がキスをしたりするパフォーマンスが多く見られるため
EMOファッションとBL(ボーイズラブ)は関連性がわりと強いのは事実であります。
※ゲイなどセクシャリティに関する悩みを抱える思春期の男の子が、孤独や精神的な病と共感、リンクしやすいEMOファッションに興味を示しやすいという傾向はあるかと思います。
このコラムを書いているびす子たんも、ゲイであり、思春期にEMOファッションを通過してきた1人です。
ただ、EMOファッションを好む人が皆同性愛者と言う訳では無いので、そこは誤解をしないよう注意が必要です。
○ゴシック・パンク周辺ジャンルはここまで○
令和で言うと、さらにここに「ピープス系」が加わりますが
ピープス系ファッションについては別記事に詳細がありますので
そちらをご参照下さい。