世界を導かず、ヒトの手に委ねる。その是非はわからない。わかるのはこの子への慈悲は残酷なものだということだけ。
「本物の救世主? そんなもの、私とアナタの繋がりには何ら関係ないわ」
この罪域では私は異端で、その思考は間違いだとされても私は探し続ける。不憫と憐れまれるべき境遇に屈しない、突然できた義弟の小さな手を離さない為に。(ヘレネーの揺らがぬ優しい想い)