Resized to 70% of original (view original)
Artist's commentary
漆黒に揺蕩いしは
すべての感覚がおぼろげだった。闇が実体化したような石片だけが、触覚を刺激して現実味を与える。ここはどこか、今はいつか、そして俺は一体誰なのか。
「何もいらない…力さえあれば…」
微かな気配。その淀みが痛みとなった。否、痛むような心はいらない。まだ捨て足らない。喜びも悲しみも置き去りに、俺はもっと深い闇へと意識を沈める。
(クダンシュタインの独白)