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Artist's commentary
実はオランダ原産種
月見は2040年現在、日本で最も有名な兎妖怪として知られる。
日蘭貿易に前後して輸入、麻績の姫君に飼われて大層愛でられるという来歴も然る事ながら、
後に妖怪に変生し、当時白兎が中心だった本州全域を黒に塗り替える程に大繁殖してしまう。
遂には草食動物にも関わらず獰猛で好戦的な黒兎「つきみさん種」を成立させるに至る。
先の狸妖怪と同じく、兎妖怪の寿命は基本的に短い。
兎妖怪として齢四百余は因幡の素兎に次ぐ歴代2位の長寿であり、相応の叡智を兼ね備える。
食堂を乗っ取り、今では「大衆食堂月見」の社長として飲食業界に影響力を及ぼしつつある。
一方、元来の目的が満たされて妖怪としての在り方に矛盾が生じており、
新しい生き方(利潤を追求する妖怪とか?)が求められている。