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Artist's commentary
山岳信仰の斜陽
大天狗・秋葉権現。待宵の中部七国平定における最後の相手である。
当時の中部最強であった可睡斎が倒された時点で勝ち目らしい勝ち目は消え失せており、
事実上の降伏という形で国を明け渡す事となる。
これは本州を三分していた蛇神信仰・山岳信仰・稲荷信仰の力関係が崩れる事でもあり、
江戸時代以降に稲荷信仰が全国に広く普及する原因の1つともなった。
一方の山岳信仰は地道に信仰を取り戻して捲土重来を期すも、
明治5年の「修験道廃止令」が致命打となり著しく衰退している。
ある意味ピンポイントなこの立法は、稲荷信仰サイドの入れ知恵によるものとも噂されるが、
今となっては真相を確かめる術は無いという。