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Artist's commentary
しろがねの覇者
化物の王であるホリホックが、サザンカという名の星を喰らう魔に、魔法で子どもの姿にさせられた。
サザンカはホリホックに異様に執着し自分のものにしようとしているが、ホリホック自身は彼女のことがとても苦手で天敵と見なしている。
小さなホリホックが身に付けている衣装は、サザンカが用意して無理やり着せたもの。
実はサザンカは、生前のホリホックの母親の魂が悪魔に取り込まれたその成れの果て。
生前のホリホックは、幼少期に母親にこれでもかと執拗な程に可愛がられ、着せ替え人形のように色々な服を着せられていた。
ホリホックとは異なりサザンカに生前の記憶はないものの、彼を見ているとどうにも自分のものとして可愛がりたくなるらしい。
ホリホックはそんな母親のことを忌み嫌っているが、同時にどんなに力を手に入れても唯一恐怖で逆らえない存在であるため、魔の手から逃げきれなかったようだ。
ホリホックは死者の中でも取り分け強い力を持つ化物、その頂点の存在だが、その力の強さや身体能力はサザンカによる呪いで制限されている。
猛獣たちに好かれるカリスマ性を活かして、彼らの力を借りながらサザンカの手中から逃れて、魔法と呪いを解く方法を調べている。
シロクマの名はグラス。
幼い頃に親と生き別れ、飢餓状態で白銀の世界を彷徨っていたところを、ホリホックと出逢った。
ホリホックは無限に再生する不死の身体の持ち主であるため、飢え苦しむグラスを見兼ねてその身を食糧として差し出した。
以来、グラスは彼の頼みは喜んで聞くようになった。