【曾祖父の手記】この村には代々神に仕える女がいた。女は一人しかいらない。可哀想な双子は引き離される事が決まっていた。ある晩彼女らは消え、大人達が血相を変え探した。あの日、幼い私は誰にも言えなかった。月の夜に行ってはいけぬ“あの島”へ二人が渡った事を。
二人は結局見つからなかった。
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