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Unapproved in three days ()Artist's commentary
監督・押井守
1995年、夏。人々は溶けかかった沢庵に己が足跡を刻印しつつ歩いていた。ひどく暑い…。 1995年6月15日、表現規制法の拡大は音楽表現にも影を落としていた。弾圧から逃れようと軽音楽部のメンバーは逃亡を図るが襲撃を受けて負傷、迎えのヘリとの合流場所へ間に合わなくなる。最後に残った楽器、ギー太を和に託す唯。音楽と関わりの無い彼女なら狙われないと踏んでのことだ。戻ってくるのを待ってる、そう告げる唯。埠頭へと逃げ延びた和はヘリに辿り着く。「五人と聞いていたんだが?」「彼女たちは来ないわ。…来れなくなった」「待つかい?」「待つのは彼女たちよ…出してちょうだい」飛び立つヘリ、例の音楽からOPへ。 三年後、国外逃亡していた和が帰ってくる。手には大きなスーツケース。ホテルでシャワーを浴びる和を警察隊が襲う。和は町へと逃げ、映画館へ。銀幕には唯の映像。トイレに入った和は元級友から暴力で情報を聞き出す。「狭いトイレには兄弟も友人も無い」…和は禁止条例で地下へ潜ったライブ会場へ。ディスコミニュケーションを求める若者の集う不穏な空間、そこでの澪との再会。「縞パンは…無いの!?」「水玉もな。縞パンも水玉も、もう履けない」腹痛に襲われるがトイレが空いておらず悶絶する和、規制派へと転向した山中さわ子に捕まり拷問を受ける。その後脱出した和はおちぶれた律のアパートへ。不味いカップラーメンに文句を言う和に律が言う「梓印だからな」猫は死ね犬は生きろ?ふざけんなヤッテヤルデス。律も既に心を折られ規制派の手先になっていた。拷問室に戻される和、さわ子の横に紬が立っている。フィルムが流されると、軽音部メンバーが罪を認める自白をさせられる悲痛な映像が。さわ子の尋問を受ける和「ギターはどこ?」 紬の手引きで脱出する和、追っ手がかかるが澪と律が捨て身で和を逃がす。町から逃げ、彷徨う和の前に唯が現れ和を導く。「待っていたのは…私だけ」 射殺された和がホテルのシャワー室の床に倒れている。さわ子の命令でスーツケースを開ける紬律澪。中には和の紅い眼鏡が数え切れないほど入っていた。「またか…一体あと何回繰り返せばいいんだ」 タクシーに乗り込む唯。「お客さん、武道館まで?」うなずく唯。「我々人間は夢と同じもので織りなされている。ウィリアム シェイクスピア、テンペスト・第四幕第一場」夜が明ける、唯はタクシーに乗って去ってゆく…。