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Artist's commentary
西行寺幽々子の刀
たとえ白玉楼が陥落しようとも、たとえ冥界が崩壊しようとも、たとえ幻想郷に危機が訪れようとも、西行寺幽々子の世界は不変である。彼女を脅かす有象無象は、すべて彼女の“刀”が斬り伏せる。
「終わりましたよ、幽々子様」妖夢は離れて見ていた主人に、そう告げる。苛烈な戦いだった。愛刀の一振り、楼観剣を失ったのはかなりの痛手である。再び襲撃を受けた場合、少々心許ない。
「――妖夢」幽々子は妖夢に背を向けると、淡々と言った。「食事の用意をお願い」ねぎらいの言葉はなく、そもそも戦いに興味もない、といった体である。しかし、妖夢にはそれが嬉しい。主が下のものを心配するようではダメなのだ。幽々子が何一つ変わりないということ、幽々子の“世界”を守ることが妖夢の使命である。
「――っと、その前に」幽々子は振り向くと、悪戯っぽく微笑んだ。「先にお風呂入っちゃいなさい。それくらいは待ってあげるわ」
妖夢は苦笑しながら、「まだまだだなぁ……」と呟いた。■ボロボロな姿のものが無かったので、描いてみまんた。原寸なのででかいです。