Artist's commentary
サーナイト先生観察日記⑤「約束」
(サーナイト先生)「私は先生になる前は、別の仕事をしてたの、街を守る仕事、自衛隊みたいな感じの仕事」
(ヒバニー)「そうだったの!?、お父さんと同じ」
(サーナイト先生)「そうね、ちょっと違うけど、今はそれでいいよ
それで、この傷はその仕事で失敗しちゃってできたもの、敵の攻撃を避けきれなくてモロに受けちゃって、お腹と肩に深い傷を負った
なんとか生きて帰ってこれたけど、このダメージは中まで届いちゃってて、後遺症が残っちゃったんだ、それが理由で仕事ができなくなっちゃって」
(ヒバニー)「こうい、・・・『こういしょう』ってなに?」(゜゜)
(サーナイト先生)「後遺症は怪我とか病気とかで、治ってもおかしくなったまま残っちゃうこと、私は技をうまく扱えなくなっちゃったの、あと、運動が苦手になった、戦うために必要なもの全部無くなっちゃった、今じゃもの1つ軽く浮かすことしかできない」
(ヒバニー)「・・・・・・」
(サーナイト先生)「ついてこれてる?」(・・;)
(ヒバニー)「うん・・・・・・」(゜-゜)
(サーナイト先生)「・・・・・・まあ、これは私の体に起きた話だから、あまり分からなくてもいいよ、怪我のせいで仕事ができなくなったっていうのが分かってくれれば充分」
(ヒバニー)「うん!」
(サーナイト先生)「それで、ここからがメイン、私には親友がいたのよ、ずっと一緒にいた、あなたに似て元気で明るい娘
その子は私が怪我して帰ってきたときも、仕事ほっぽらかしてすぐ病院に来てくれてね
後遺症のことについても一緒に考えてくれて、その娘が一つ提案してくれたの、学校の先生になるのはどうかって、最初は正直乗り気じゃなかったんだけど
『私、子供が出来るんだ、だからサーナイトが担任になって見てあげほしいの』って
結婚してるのは知ってたけど子供ができるっていうのは初めて知って、なら頑張ってみようかなと思い直して先生になる勉強をしたの」
(ヒバニー)「・・・・・・そうなんだ」
(サーナイト先生)「必死で勉強した、それで先生になるための試験を受けて見事合格したの、・・・合格したんだけど」
(ヒバニー)「・・・?・・・だけど・・・」
(サーナイト先生)「その娘は病気にかかっちゃったの、治せない病気、なったら助からない、玉子もできて、あと少しで孵化するところまで来てたのに、医者の話ではもって3ヶ月、玉子が孵るまで、もたないって」
(ヒバニー)「・・・・・・そんな」
(サーナイト先生)「私はどうしたらいいか分からなかった、そうこうしてるうちに3ヶ月はあっという間に過ぎていって、その娘は、最期に私にこういったの
『私は見れなかった、あの子のことをお願い』って、あの娘との最後の約束」
(ヒバニー)「・・・・・・」
先生のこと初めて聞いた・・・そんなことがあったなんて
(サーナイト先生)「私が今こうやって先生頑張ってるの、それがあったからなのよ、約束を守るためにね・・・、なんて、傷はあんまり関係なかったかな?、でもまぁ、これがきっかけだからあれなんだけど」
(ヒバニー)「・・・その約束は・・・どうなったの?」
(サーナイト先生)「・・・今果たしてる最中よ」
(ヒバニー)「・・・え?」
(サーナイト先生)ヒバニーの方に手を掛け
「そんな悲しそうな顔しないで、大丈夫、アナタは絶対、私が守るから」
(ヒバニー)「・・・えっ・・・」
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなる
(サーナイト先生)「私の話はここまで、授業の時間だから私は教室戻るね、
体が暖まったら教室に戻ってくるのよ」
そう言うとサーナイト先生は保健室をあとにした
(ヒバニー)「・・・最後の・・・どういうこと?」
言葉の意味はよくわからないけど、なにか
それはすごく温かい言葉に感じた