Artist's commentary
こいし
あなたは言い訳が上手なのね。いいえ、得意なだけじゃない。自分でも下らないと思っているのでしょう?いいわけを口にするくらなら、始めから手を出さなければよかったのよ。ねぇ、あんまりな手の切り方をしてしまったんじゃないの?0と1とで話せるものと、そうでないものがあって、重要なのはその選び方よ。公平に、そして誠実に接するために。そうすることで、やっと多くの何かをやりすごすことができるようになる。そしてある程度の物事は一心に励むことでどうとでもなるの。曇ったガラスをノートにできるし、星が無くたって歌える。朝の雫が溶ける前に目玉焼きもできあがる。心構えの問題なのよ。でもそれはある程度の事まで。子供は無邪気に万引きをするし、あのレストランは下水の臭いがする。そのうえ死人はいつまで経っても死人のままよ。ああ、あなたに枕を叩き続ける資格はないわ。本当に悲しいのかもしれない。でも簡単にそんなことをしてはいけないの。失礼で、自分勝手。対等な存在に見ていない。甘えているの。私は、私はね、あなたに卑怯でいて欲しくないの。どんなにあなたが元気でも、人に好かれても、必要にされても、それができなければ、それができればね。何をしても駄目は駄目。留め金合わせてしがみつき、触れられるものは何もないわ。そうね、謝りなさい。謝りにいきなさい。クッキーを持って謝りにいきなさい。言えなかったことを言ってきなさい。そして謝らせてきなさい。こちらこそごめんなさい。ってね。しょっぱいクッキーを二人で食べて、もう一度あやまれたら。もうおまじないはいらないわ。大丈夫。あなたは美人だから、恥をかいたって絵になるわ。冗談よ。ただね、昨日のあなたと、そのあなた。どちらが美しくて、どっちが格好いいと思う?そうね、わかっているなら、今から格好をつけていきなさい。以上が画像の解説です。