礼参りで範を訪れた泰麒はこれ幸いと戴範国間の関係をより盤石にすべく勇む。しかし到着早々範主従は有無を言わせず泰麒の召替え採寸と衣の仕立てを繰り返し、瞬く間に滞在は終了した。茫然自失の泰麒を見送る範の臣曰く、王と宰輔はかつてなく楽しんでいたという……(完)