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Artist's commentary
吸血鬼と朝飯
こうやって向き合っていると、彼女の様な美しく崇高な存在が「なぜ僕なんかのもとに現れたのだろう」と疑問に思うことがある。
「全く、なんと察しの悪い」
すると彼女はまるで僕の思考を読んだかのように(読んだのかも)、ため息と共に口にする。
「よいか、私とお前は互いに "日陰者"。 似た者同士なんだよ」
そう言って彼女は吸血鬼の象徴たる牙を覗かせながら微笑した。
「……なんでもいいけどさ」
なんだかうまいこと言ったつもりなのかえらい得意げに見えたので
「箸で人を指すなよな」
僕は釘を刺しといた。
…そう、一端のオタクたるもの、吸血鬼同棲妄想なんてみんなやってるもんだと思ってんのよね、私は。