串打ち三年、開き五年、焼き一生。退治されるだけの妖怪は、小さな鰻の蒲焼の屋台を持った。ただの気まぐれで始めた屋台で彼女は「おかみさん」と呼ばれるようになった。そして長い年月が経ち、屋台は幻想郷で一番大きな鰻屋になった。それなのに、おかみさんはどこか寂しそうだった。