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Artist's commentary
92 ハッピーツイスト ムーンライト
森を騒がす 通り魔を成敗すべく 夜回りを行うセイガイ。彼の強さを信頼したメッソンたちも土地勘を
生かした道案内で同行する。一通りパトロールをし終え、少し休憩する事に。
遅い時間までねり歩いたため、メッソンたちはついつい居眠り。
ふいにセイガイが がらにもなく 足元の花を一輪摘み 思いつめた表情で話しだす。
「実は…決心した事がある。…大恩があるゆえ そなたらにだけは 話しておきたく…」
ボロとヘンナノは 何事か?と顔を見合わせ 話の続きを待つ。
「ア、アセビ殿の事である…のだが、その、実に聡明で 義理に厚く…当然 美しくもあり…
拙者の風体にも 物怖じせず 忠と孝を説く勇気を持っておって…グムム」
なにやら たどたどしく アセビを褒めそやす。
今ひとつ 話が見えず さらに続きを待つ。少し長い沈黙があった。
「つまり惚れたのだ!こ、此度の騒動、拙者が下手人の首級をあげた あかつきには…
アセビ殿にッ…け、結婚を申し込もうと思っておる!!」
静まる2秒、3秒、そして2匹のジメレオンは、跳ねた。
「絶対に 悪いヤツを捕まえよう!セイガイさん、僕らも もっと協力するよ ♪」
ボロとヘンナノは心から喜ぶ。池のほとりで睦まじく暮らすセイガイとアセビを夢想し小躍りした。
その矢先、森にうめき声が響き渡る。
眠るメッソンたちをヘンナノに任せ、ボロとセイガイは急ぎ 現場へ駆けだした。