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Artist's commentary
84 漂着する花
ハポンたちと別れ 夕食をとるためエサ場へむかうメッソンたち。
ふいに とても甘い匂いが鼻孔ををくすぐり そちらへと釣られて行ってしまう。
一行の目に飛び込んだのは 行き倒れていた一体のポケモン。
そこらじゅうを怪我していて ゆすって声をかけても応答がない…。
ボロは急いで ヤレユータン先生の所まで 担いで運ぶことにした。
無事 庵に搬送し、迅速な診察と応急処置を施してもらえたようで 一同は 安堵する。
「このあたりでは 見たことのないポケモンだね。ぼくらみたいに怖いポケモンから
逃げて来たのかなぁ?」
ボロは 今は落ち着いた寝息をたてる そのポケモンの境遇を心配した。
「嵐は物だけじゃなくて、体の軽いポケモンも 遠くから飛ばして運んでくる事もあるって
ユータン先生 行ってたよね?」
ヘンナノがヤレユータンを見ると、やけに難しい顔をしていた。
「てんてー このこ ケガがひどいの?」
末っ子が悪い予感をおぼえ 表情の真意を問いただす。
「いや、この処置で 数日もすれば起き上がれるだろう…しかし…むぅ…ん
ワシも長く医に携わっているが、わからん事は尽きんな」
頭をポリポリ掻きながら 軽く微笑みメッソンたちの心配を拭う。
「ひえーーーッ!」「わーーーッ!」
物音がして 外をうかがった兄弟が 驚きの悲鳴をあげた!
何者かが やってきたようだ。