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Artist's commentary
80 アディオス バモラ!
とても一日の間に起きたとは思えない 濃密な出来事だった。
友の再会を喜び、森の散歩をし、嵐に見舞われ、命からがらの逃避行。
絶体絶命のピンチ、親友を想う起死回生の進化、放たれたミラクルシュート!
そして 導かれるように新たな住まいを見つけ、別れの時。
日帰りのつもりが…トレーナーもきっと心配している。早く帰ってあげないと!
「また 会えるかな?バモラくん!」
ボロたちは 少し涙目。でも 本当に泣いてしまうと みんなが困るから、ここはガマンだ。
「また 俺から会いに来るぜ!ボロくんは もうココの守護神みたいだからな ♪」
明るく取り繕っても 隠しきれない物寂しさが 会話にぎこちない間を生む。
「これ…さっきひろって、ぼくの たからものにしようとおもったけど バモラにあげる!」
末っ子が 嵐で飛ばされてきた サングラスをバモラにプレゼントする。
「おー⁉なんだ センスいいじゃんかよ チビちゃんよー!」
末っ子は 嬉しそうに胸を張った。
「…さー とっとと帰るかー、振り返らねーぜ。あばよ兄弟たち!」
名残惜しむメッソン達とは対照的に あっさり帰っていくバモラ。
別れに涙はいらない。しかし ティアドロップ型のサングラスは バモラの本心を代弁しているようだった。