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Artist's commentary
71 アテもはずれて
必死に避難先の洞窟へと走る一行。雨風はさらに勢いを増し、いよいよ まっすぐに
進めなくなるほどの状況に悪化していく。
しかし 洞窟はもうすぐだ。ケロマツのモモチは無事 嵐をやりすごせる確信を得ていた、が。
洞窟の入口で立ち尽くす モモチとシチサン。
「おい、どうした?はやく入ろうぜ!」
バモラが 声をかける。一行は眼前の光景に 軽くめまいを覚えた。
洞窟の入口前まで 避難するポケモンたちで ぎゅうぎゅうに詰まってしまっていたのだ。
強引にお邪魔しても 酸欠を起こしそうな密集状態…。
先着のポケモン達の表情から これ以上の受け入れは困難な事が伺い知れる。
「このへんには ほかに あな はないのかな?」
兄弟のだれかが モモチたちに尋ねるが 彼らの知り得る避難先はここしかないようだ。
いっそ池に潜って…それはバモラ君がいるからできない。ボロは考える。
「今からでも ハポン君の洞窟に向かおう!その途中にもし 利用できそうな
穴があったなら そこに隠れよう! 」
長々と考えあぐねてはいられない。みな決意を固めた面持ちで ボロを先頭に歩き出した…。