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Artist's commentary
Windows版ウマ娘アグネスタキオンルートchapter6-3
「急がなくていいんだ」
俺は白衣を脱ぎ捨て、こちらに全てを委ねるような視線を向けて来た彼女を制止するように肩を掴む。
「俺はトレーナー、お前はウマ娘。アスリートと指導者の関係だ。お前が俺の事を好いてるのも知ってる」
驚いたタキオンの表情に少しずつ力を弱めつつ、彼女の頭を優しく撫でた。
何よりも、彼女は未成年であり、大切な愛バだ。ここで俺が彼女の人生を歪ませてしまってはいけないのも知っている。
「お願いがある。お前が引退するまで待っててほしい。引退まで、俺もタキオンも今の気持ちが変わってなかったら……その時は……」
「”俺も”、とは……君は……」
「……俺も好きになったんだよ。不覚にも、指導者って立場でありながら……まだ子どものお前を」
打ち明けるつもりは無かった。この感情を表に出すことなく、トレーナーの任期を終えようとしていた。
彼女に想いを向けられていることに気付かなければ。
この抱いてはいけない感情を打ち消して、墓場まで持っていくつもりだった。
「お前はここで俺が拒絶したら悲しむだろ」
「……よく分かるね、流石は私のモルモットとして人生を歩んできただけあるよ」
「ここまで素直になられちゃ……な、お前の心に負荷をかけるわけにもいかないしさ」
「……それだけかい?」
「……俺も素直になったんだよ、タキオンに対して」
タキオンの行う『感情の調査』というのは、案外役に立っているのかもしれない。