運を天にまかせた ボロとヘンナノ。その刹那、２匹の体を明るい律動が通り抜けていく。

目を疑う光景が辺りを覆った。

とてつもないスピードで伸びてくる植物が どこからか自分たちを追いかけて来て飲み込んだ！
優しく しかし がっちりと それに包まれる事で 地表への激突をまぬがれた。
２匹と ついでにバルジーナも包み込んだ巨大植物は ゆっくり元の場所へと戻っていく…。

ボロとヘンナノが作った水のクッションは 役目を失い弾けとぶ。
辺りに粉々になった水滴が 雨の様に降り注ぎ 虹をかけた。

この奇跡を起こしたのは ぼくらが よく知る あの子だ！
「オイラの目のとどくところじゃ だれ１匹 死なしゃしねーーー！」
ツタで繋がれた２本のスティックを巧みに振り回し、生命賛歌のビートを刻むバチンキーが叫ぶ！
サルノリが進化を遂げていた！
「いっしょに木の実をくおーぜ！いっしょにあそぼーぜ！これからもよーッ！！」

ボロと兄弟たち、とりわけ 末っ子の気迫に強く感化され、サルノリは衝動を心のままに開放し
新たな力に見合う たくましい姿を得て、かけがえのない友を救った！