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Artist's commentary
虹色の流れ星
「あぁ、貴女はこの景色を見せたかったのね…」
手垢にまみれた魔導書をそっと撫でる。
彼女が遺した未完成な魔法は、きっと私が来るのを待っていたのだと思う。
ふっ、と彼女の影が映る。
『どうだ?アリス。凄いだろ?』
きっと無邪気な笑顔を浮かべて、自慢げにそう言うだろう。
「ええ、そうね。貴女にしては頑張ったじゃない」
溢れそうになるものを零さないように、宙を見上げた。
7つの流れ星は、一晩中幻想郷を照らし続けたという。それは、少しの助力があったとはいえ、普通の魔法使いが放った最後で最高の魔法だった。