Artist's commentary
鉄の巨人
2年ほど前から構想し、2度のボツをくぐり抜けてなんとか辿り着くことができた…。
新しいポケ擬キャラのテッカグヤが追加されました!
(詳細はポケ擬キャラ紹介ページにあります。)
七夕というとテーマ的にはテッカグヤよりジラーチでは?という声もありそうですが、
7月7日にテッカグヤを公開したのは竹や月つながりで丁度良かったという理由だけで、
特に深い意味はないのです…。
和装のような格好ですが、服というよりは薄い被膜状の外装。
幾層にも重ねているため、柔軟でありながら非常に頑丈。
二門の砲塔はさながら巨大ロボのアームのようになっていて、
これを飛ばしてロケットパンチもどきをすることも可能。
レジギガスさんと仲良しで、しばしば2人にしか通じない方法で
コミュニケーションを取っている様子が観察されています。
レジギガスさんと同様に非常に温厚な性格をしてますが、
思考回路が少々無機質な部分があるので、人間では意思疎通がとれないこともある。
僕のポケ擬キャラはモデル元のデザインをできる限りリスペクトするというポリシーがあるせいで、
なんとも遊びのないデザインになることがしばしばありますが、
今回のこの子は元のテッカグヤが好きなデザインであったこともあり、
頭周辺はほとんどそのままになってしまったのが少々残念です…。
かといってあの可愛さを捨ててまでデザインを変えたい気にもならず…。
ボツが多かった理由の一つですね。
それと7月7日ということで、ようやく完成したルーミア漫画も公開しました。
(pixivにも投稿しましたが、imgurの方にもまとめてあります。)
ルーミアが夜中に出歩く人間と出会ってひと悶着あるお話です。
僕の中にある「幻想郷における妖怪」という存在を定義する上で、
このルーミアのイメージはいわば基本形のようなもの。
人間が対抗できない存在ではないが、倒せるような相手でもない…という感じですね。
ルーミアは「あまり強くない妖怪」というポジションにいて、実際にそうであるが、
それがイコール「人間でも倒せる相手」になるかというと…?
逃げるのは簡単だし、騙すことも容易なので「簡単に脅威から逃れることができる」という性質です。
これは太古の昔より人類が火という「文明(光)」を手に入れているが故のルーミアの性質。
光さえあれば容易に闇を払うことができる…つまり簡単に闇を退けることができるわけです。
しかしそれは闇そのものが弱くなったのか? 闇そのものを倒すことができたのか?
人はどれだけ進化しても、暗闇の中では何も見えなくなってしまいます。
恐怖は目に見えなくなることで、本能によって極限まで増幅させられます。
闇を恐れないことは「強くなった」からではなく、単に「忘れた」だけなんです…。
というようなテーマが込められていますが、一番見てほしいのはルーミアの可愛いお顔です…。
原作でのもちもちほっぺやほにっとした口などの可愛い点をできるだけ踏襲しました。
怖い顔をしても可愛いルーミアです。