Artist's commentary
【PFLS】機嫌不機嫌【謳華祭】
豪奢な正装を着込んだ有角人の青年が無言で菓子を頬張り続ける。
『うまいなこれ、持ち帰れるやつかな』
それはもう大層上機嫌に。
それを着飾った獣亜人と思しき少女が醒めた目で見上げていた。
「そういうのやめて兄上」
それはもう大層不機嫌に。
「もうちょっと行儀良くできないの?」
『やんごとなき方は立食形式の場所なんて来ねーし大丈夫だって』
「食いながら念話するな」
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アルビナ:
重壁騎士団関係者への挨拶と、研究者の繋ぎを作るために参加。
医療スタッフとして参加するべきだったかと後悔している。
イーゴリ:
養親と入れ違いで多忙になるため直前の息抜きに参加。
制服の襟がキツイと言っておきながらモリモリと食べ物を消化していく
■謳華祭pixiv #74223571 » にまたも投下しました、よろしくお願いします。
アルビナは基本知り合いに挨拶を済ませたら壁の花です。踊る技能はある。
イーゴリは食べ物があるところに基本的に居ます。踊りはド下手糞
■お借りしました
ペルラちゃん pixiv #73472297 »
■普段 アルビナ https://www.pixiv.net/artworks/73239295
イーゴリ https://www.pixiv.net/artworks/74183130
以降の続きはAOS終了後に……なんとか……!多分…!
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「大体兄上こんなとこに来ていい時期なの?」
『ギリギリ。父母上達が余裕できた時点で次は俺らがヤバくなるからな。
戦が終わればすぐ外交、来年にはどっちかから国賓でも来んじゃないか?いやー偉い人は心の切り替え速いね』
「随分暢気に言うじゃない」
全くギリギリではない面で青年はタルトを口に放り込み、ワインを飲み干した。
空いた手で念話から手話に切り替える。
『真面目ぶって好転するならそうする、で、やっぱりそこは隠すのか』
鉛銀色の耳も尾も、今は外からは見えない。
幻影が慮ってくれたとは思わないが、隠れたままになる程度の運はあったらしい
「……ここは色々な人が来てるから」
『もう少し世間を信じてもいいと思うよ、俺は』
流行り病の少し前、街の人々は他の浮浪児よりさらに苛烈に姉妹を追い立てた。
丁度その頃が一つ前の終戦であったこと、そして自分と同じ毛色の持ち主たちが凄惨な魔族狩りに組していた事。
それらを知ったのは
西方からの占領軍として訪れた養親が姉妹を持ち帰り、妹が姉を置いていったずっと後の事だった。
『そういえば家大丈夫かな、いっそベレッタも連れてきた方がよかったんじゃないか』
「よくないわ。何が起こるかわからないもの」