Artist's commentary
【PFLS】給仕は陰に踊る【謳華祭】
「ジネット様見つけました?」
「あぁ、あれは完全に仕事の顔をしてたな」
「やっぱり…。どうしましょう。士長様からは仕事の事を忘れさせろと言い付けられてますけど」
「さぁな。酒でも飲ませてみるか?」
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セシリアとフィデリオは突如謳華祭での雑用の仕事を任された
なぜそのような仕事をこちらに振るのかと思えば、職場から無理にでも離して休ませる為に送り出したジネットがきちんと休暇として過ごしているのかを監視していて欲しい、と言うのが依頼の本質らしかった
最近のジネットは傍から見ても明らかなオーバーワークを文句も言わずこなし続けており。このままでは大量の書類整理を掃除する司令塔が疲労で機能しなくなってしまう可能性がある。砕いて言うと誰も書類整理をしたく無いのでここでジネットに倒れられては困るから強引にでもリフレッシュさせてこい。という事だった
「適当に眠らせて独房にでも放り込んでおけば休まるのでは?」
そういったのはフィデリオである。セシリアは渾身の力を込めて太ももに肘鉄を食らわせたがビクともしなかった
そして二人は件の舞踏会へ赴く。給仕の装いをし、とめどない雑務に踊らされながらなんとかジネットを探し当てた
「ジネット様ってお酒大丈夫なんですか?」
「どうだかな。少なくとも飲んでるところをみた事は無い」
「そもそもお休みを取ってるところを見た事ありませんよね・・・」
「とにかく一度釘を刺しに行ったほうがいいだろう。酒を取ってくる」
そう言うと彼は離れて行った。それを見送るセシリアも釘を刺しておく事にした
「フィデリオ。無茶はダメですからね」
フィデリオは振り向きはしたが仮面に隠れ表情は見えない
だがセシリアには彼が意地の悪い笑みを浮かべたように感じた
どうにも不安ではあるが今はそれ所ではない。まずは空いた食器を運ばなければ
軽くため息をつき背筋を伸ばす。人混みに隠れもう見えなくなったフィデリオに背を向け、山積する業務と踊る為、再び舞台の影へと隠れていった
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参加させていただきました
【謳華祭】
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監視しに来た新人団員二人
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休む事に一切信用が無い人
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