Artist's commentary
If you want to be infused in warm water
you have to burn your heart, just the slightest bit
https://www.pixiv.net/fanbox/creator/13569/post/346583
From blog post:
ぬるま湯につかりつづけるのもハートをちょっとだけ燃焼させ続けて温度を保たないといけないからけっこう大変なんだぞっていう。ぬるま湯じゃない人生のほうがよっぽど大変なのかもしれないが、それは知らんという。
■タイトルだけでは描けない
コンセプト自体は1年前くらいからあったんですが、「ぬるま湯に浸かってるような人生」の状態を一枚の絵の中でどう表現するのかがぬちゃくちゃ難しくてだいぶ難航しました。
まず案としてあったのが、普通に風呂に入ってる状況で、仕送りとかエスカレーターとかを浮かべてぬるま湯人生の要素を表現するような感じ。浴室のパネルで温度をわかりやすく数字で表示させられるしいいんでは、というところでちょっとすすめてみたはいいんですが。
https://downloads.fanbox.cc/images/post/346583/YcJRukFU1J3ktknKt1sWGFVc.png
なんちゅうか、これただ風呂に入ってる絵だなーっていう。いわゆる「ぬるま湯に浸かってるような人生」って、新しい変化を望みながら具体的なアクションは起こさず居心地のいい環境でぐうたらしてるとか、そういう現状に甘んじてる状態だったりするわけでしょう。であれば、風呂に入ってる状況に「ぬるま湯の人生」の要素を足すんではなくて、ぐうたらしてる状況に「ぬるま湯の風呂」の要素を足すのが意味的にもビジュアル的にも正しいんだろうと。というわけでボツ(肌色の面積が多いとTwitterでフィルターかかるんではみたいな懸念もあって、それも一因)
ボツらせたはいいもののじゃあどう表現するんだ、部屋を舞台にしたところでただ水没してるみたいな絵になっちゃうしなー、ってしばらく頭を悩ませていたところで入浴剤をアクセントとして加える案が出て、入浴剤なら色も多彩に使えるし風呂だってことをうまく表せそうだなーつって一気に描く気が起きたっていう経緯です。これが最適な表現かはわかんないんですが、タイトルとかコンセプトだけあってなかなか具体的なイメージにならず描けないでいるネタもけっこうある中で、とりあえず自分の中だけでも納得して描くに至れただけでだいぶ儲けもんみたいな感じですね。伝わらないかなーっていう不安はあるんですが、描かないよりマシです。
■ぬるま湯につかりつづけて…
なんか俺の絵描きとしてのキャリアがぬるま湯だなーとか、若干苦々しく感じつつ描きました。積極的に仕事を請け負うわけでもなく、コミケとかのイベントに出るわけでもなく、漫画、アニメ、動画や3Dみたいな新しい表現手段に手を出すわけでもなく、ただただ現状維持で描きたい絵を描き続けるっていう。それでいいと思ってやってきたし、描きたい絵もまだまだあるのでこれからもこんな感じかとは思うんですけど、もし変化を加えていたらどうなってただろうなーと考えたりはします。時間かお金に余裕があれば夢も幅も広がるんですが、まあー高望みっすね。
あんまネットでそういう記事見ないんでたぶん需要ないんですけど、趣味絵描きとして長く続けるためのコツみたいな知識はだいぶ蓄積されてるように思います。FANBOXでもちょいちょい言及してますが、似たような状態の絵描きさんが暮らしやすくなるような情報はこれからも共有していけるといいですね。