
Artist's commentary
【PFLS】大空を翔る
巨大な竜達が造りだした気流に乗って、若き緑の竜は遥か上空へと飛び上がった。
力強い風は、硬く重い殻に包まれた身体をいとも容易く持ち上げ、前へ前へと押し進めてゆく。
これが風になるという感覚なんだ、と緑の竜は思うのだが…
「ちょ、ちょっと、速くないですかああ!!?」
「わはは甘いぞカイユよ!儂のように、龍は何よりも速く、優雅に空を舞うものじゃ。この儂のように!!」
赤い鬣に燃えたぎる炎を纏わせた紫の竜は、より速く空を翔け抜ける。
これに追いつくように、黒い竜は翼を広げて影を落とした。
「なるほど、そうやって迷子になるのだな」
「なに?!」
そんなやり取りを脇目に、青い竜もまた緑の竜を取り囲むように追いついてみせる。
「分かりきってた事だけど、結局空が狭いままじゃないか。行く方向も同じじゃあどうしようもない」
さらに後方から赤い竜とその従者も顔を覗かせる。
「はは、翼を持つものは苦労する空か。なにカイユよ、このなんともやばい荒れ模様、落ちても大丈夫なように私が加護を祈ろうぞ」
「主さま…それは大丈夫とは言えないのでは……」
「もうお、降ろして……」
吹きすさぶ濁流の中、緑の竜は遠く離れてしまった地上を懐かしむのだった。
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後輩カイユくんとピクニック竜たち(敬称略)
輝石のカイユ【pixiv #72937921 »】
デア・ヴァーサラウ【pixiv #73124885 »】
フェナッハトゥール【pixiv #72938791 »】
ソステヌート【pixiv #72938933 »】
自キャラ
アヴァトラグニ【pixiv #73296744 »】
アラク【pixiv #73491210 »】
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篝火竜の加護で、一度二度は落ちてもカイユさん本人は怪我をしない…はず!
そう、本人だけは……
【pixiv #73687552 »】(以前にあった悲しい事故)