Artist's commentary
姉妹記念写真
※以下、川澄&能登ボイスにて脳内再生をお勧めします。
春風「ごきげんよう、神風お姉さま。」
神風「あらごきげんよう、春風。今日はどんなご用事かしら?」
春風「姉様はご存知かしら?
巷では姉妹で記念写真を残すという事が流行っているらしいですわ」
神風「も、もちろん知ってるわ。神風型のネームシップとして俗世の流行にももちろん通じていてよ」
春風「では、私達も記念に写真を残しませんこと?」
神風「ええ、いいですとも。早速街の写真館に出掛けることにしましょう」
春風「お姉さま、もっとリラックスなさってはいかがです?
そんなに強張っていては美しいお顔が台無しですわよ」
神風「わ、分かっているわ。こうかしら?」
春風「あら、素敵。さすがお姉さまですわ。はい、カメラマン様宜しくてよ」
神風「・・・ふぅ、じゃあ今度は春風の番ね」
春風「はい、ではわたくしも。こんな感じで宜しいかしら?」
神風「なに、春風、あなた慣れているんじゃなくて?」
春風「そんな事ありませんわよ、舞踊も写真も見られているという意識が大切ですわ」
春風「では、今度は姉さまと一緒の写真をお願いしますわ」
神風「春風、もっと私に近寄りなさいよ。そう、肩に手を置いて。じゃあ、カメラマンさんお願いね」
神風「綺麗に撮れているかしら、楽しみね」
春風「うふふ、神風姉様は素敵でしたもの、きっと素敵な写真が撮れていますわ」
神風「春風も堂々として素敵だったわ、きっといい写真になっているわね」
春風「そうだと良いのですけど。ところで春風姉様はご存知かしら?
記念写真を撮った姉妹は一緒に写真を撮った記念の日に契りを交わす習わしがある事を?」
神風「契り?契りって?」
春風「(声を潜めて)それはですわね、男女が愛を確かめ合うためね閨を共にするように
姉妹で閨にて愛の契りを交わすことですわ」
神風「えっ!?えっ!?えっ!?も、もちろんよ、当然よ。淑女としてそんな事当然知ってるわ!」
春風「さすが姉様。では、善は急げと申しますし幸いここは歓楽街。
きっと近くに素敵な逢引宿がございますわよ」
神風「そ、そうね!じ、じゃあ早速探しましょう!」
春風『計画通り!ですわ』
先を歩く神風の背中を眺めつつ春風はチラと後ろを振り返り
距離を置いて付いて来る先程の写真館の主の姿と肩から下げている写真の機材を確認すると
『今日は素敵な記念日になりますわ』
と呟いた