Artist's commentary
ヌオ様といっしょ[139]:取り返す義務があるんです
■ナナカマド博士が語り始めました ■博士は続けて言う。「わしらはボールに入れてしまえるポケモンですら“神”と呼んでしまうほどに、この世界を知らないんじゃ。故に、解らぬ真理に近づくために研究を続ける。そのレッド少年は、もしかするとその真理に近づいたが故に姿を消したのかもしれん。おぬしらは、その未知なる真理を得たいが為に少年を取り戻したいのではないか!? 特にオーキド!」「先輩、名指しですか^^;」 困惑からか、頭を掻きながらオーキド博士が顔を出す。「いらしてたのならご挨拶に参りましたのに^^;」「何を言うかーッ! おぬしは例の事件、すっかり収まったときにしかやって来んで、なーにがワシの後輩じゃああ」「先輩、それは私も忙しい身の上でして^^;」「後輩なら後輩らしく、ワシの手伝いをせい!」「変な本のお手伝いは致しかねます><」「馬鹿モン、それは間に合っとるわw」 ■言い訳をさせて頂くなら、と前置きしてオーキド博士は言う。自らが送り出したレッドさんの失踪で自分を責め続けてきた、と。彼ほどの実力者が消えた事に対する自責の念と同時に、自分自身の孫が無事だったことへの安堵に自己嫌悪を抱いていた、とも。 ■「贖罪、と言ってもいいのかもしれません。調査を依頼し、その結果消えた若者を、どうしても取り返す義務があるんです」「オーキドも薄々感じてはおったのだろう? 重層的な世界の構造を」「はい、ただ証明は不可能で……」「正直に言えばいくらでも力を貸してやったのに。のお、コウキ」「……博士、これまでの自分の行動を顧みてから言って下さい」「はて、なんのことかのお(・ω・)」 ■次の話【pixiv #22249503 »】前の話【pixiv #22198621 »】表紙【pixiv #5527994 »】 ■一番悩んでたのはオーキド博士だと思います。