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Artist's commentary
赤蛮奇 VS.八雲紫
赤蛮奇は己の運命を恨んでいた、何が悲しくて八雲紫なんて大妖怪と戦わねばならないのか。しかし、戦いは避けられなかった。生き残るために、己の誇りのために赤蛮奇は戦わねばならなかった。 絶対に負けない しかし、勝負はあっけなくついてしまった。赤蛮奇の横に瞬時に空間が開いた。紫お得意のスキマである。その向こうから何かとても質量のあるものが飛んできた。赤蛮奇がそれがなんなのか、確認するヒマはなかった。質量のある物体が彼女の顔にそのまま衝突したのだ。何が起きたかわからなかった。ただただ、強い衝撃が赤蛮奇を襲った。 薄れゆく意識の中、スキマ妖怪のいやらしい笑い声が聞こえる。負けたのだ。赤蛮奇は確信した。顔にくらったあの一撃があまりにも強烈すぎたのだ。 赤蛮奇は薄れゆく意識の中で思った。 自分は死ぬのか、死んでしまうのか。なんのために生まれて、なにをして生きるのか、 それを答えられないなんて、そんなのは嫌だ。そう思った。強く思った。そして赤蛮奇は意識を失った。彼女が最後に感じたのは、とても甘く、美味しそうな臭いだった。優しく力強く、とにかく美味しそうな臭いだった・・・・・・・・・・・・・・・・ (後々空腹で目が覚めた)