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Artist's commentary
こいしのような おんなのこ
逃げ出した先には花もランプもなかった。
ゆがみを増す路の先はまず昼を奪った。
やがて生物を奪い、空腹を奪い、呼吸と体温を奪った。
また夜がやってくる。
暗闇と友達になることは容易い。
既に損なわれてしまった躯(からだ)の灯火を気にすることなく、
斜陽が昇るまで、融解する不安と同化すればよいのだから。
ただ同化すればよいのだから。
そして、私は沈黙の音に触れたのだった