Artist's commentary
受け取ってほしいんだ、この家の鍵を」
「うう…いざとなると、緊張するね…」
「やっぱり、また今度にしましょうか?」
「いや…逢が何でもお願いを聞いてくれるって約束だし、決めた事は…」
「わ、私がいつ、そんな約束をしたんですか!?」
「よし…じゃあ行こうか、な」
「そんなに堅くならなくても平気ですよ。先輩には郁夫だって懐いているんですから」
「そうだね…うん」
「ほら、そわそわしているからネクタイも緩んじゃってますよ?しっかりしてくださいよ、先輩」
「…でも、ありがとうございます」
「うん。こういう事はちゃんと挨拶しておけば、ご両親も少しは安心してくれると思うし」
「はい」
「そうすれば、逢がうちに泊まって勉強していても大丈夫…かな?」
「ええ!…私も、嬉しいです」
「では、これからもよろしくお願いします。先輩」
「うん、こちらこそよろしく、逢」