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Artist's commentary
城塞都市 メギド
荒廃した惑星をさまよう旧文明の自律ロボットセイゼイリゼイ。
放浪から10日。墜落した戦闘機を辿り山を超えると遠くに街が見えた。上空には宙を浮く戦舟、小型戦闘機が動いているのがわかる。
天高くそびえる塔はチカチカと一定のリズムで発光し、遠くの都市と意思疎通を図る。人類はまだ生きていた、彼女はそう確信した。
この塔はいわば灯台と発光信号の役割を掛けあわせたものである。
発光体は彼らの技術ではなく、地下から掘り起こした遺物。技術員らは動力を与えると光ることからこれを発光器として使用したが、それはもともと空中船のエンジンだったとは彼女以外は知らない、知り得ない。彼女の識別装置のみが、その発光体をそれとして認識することができるのだから。