Artist's commentary
心臓破りの坂の上で
「雪男!ちょうどよかった。ゴリゴリ君買おうぜ!」 心臓破りの坂の上にある駄菓子屋の前で、僕の兄はそう言った。僕を見つけて走って登ってきたのだろうか。汗だくで息は荒かった。 「兄さん、何その荷物。終業式に慌てないようにちょっとずつ持って帰れって神父さんが………大体それじゃアイス持てないでしょ」 そう言うと兄はうんざり、という顔から一転しまった、という顔をした。 しかしすぐに「あ、雪男が食わせてくれりゃいいじゃん!」と、言って目を輝かせる。何を言っているのだ。そう呆れつつも名案!という兄の顔に笑ってしまった。 そうやっていつも通り、僕は突拍子のない兄の提案に従ってしまうのだろう。 ・・・・・・というような場面を想像して描きました。兄弟かわいい!!