Artist's commentary
映霖的なモノ
「ふむ、やはり時間が掛るようだね」
「当たり前ですよ、店主さん。女の子は仕度に時間をかけるもんなんですから。しかも女の子が一生に一度は着てみたい憧れの晴れ姿なんですよ。時間を気にするようでは新郎失格です」
「別にせかしている訳ではないが…そうだね、大人しく待つとするよ」
「うんうん、もうしばらくの辛抱ですよ。ウンと綺麗な花嫁が…あややや、お出ましになられましたよ」「待たせたね、霖の字」
「お、お待たせしました」
「……」
「……あ、あの霖之助さん?」
「もう、店主さん!」
「霖の字、何か言ったらどうなんだい?」
「あ、ああ、すまない。つい見とれてしまった」
「…どう、でしょうか?へ、変じゃないですよね?」
「勿論だよ。とても綺麗だ映姫…白無垢姿も美しいよ」
「あ、ありがとうございます。り、霖之助さんも紋付袴が似合ってて、と、とっても素敵です////」
「ですから心配ないって言ったじゃないですか!四季様ったらもうずっと『だ、大丈夫ですかね?変じゃないですか?』って言ってたんですよ」
「こ、小町!あ、あなた何を言って!!」
「あややや、心配いりませんよ!閻魔様すごく素敵ですもん!!仮に店主さんが変だとか余計な蘊蓄たれようもんなら…空を飛んでもらってましたよ、私の団扇でね。あ、勿論着地はご自分で」
「そうさね、私としては…まあ三途の川を泳いで渡ってもらう事になっただろうね。あっ渡りきった所で地獄行きは確定だけどね。そうですよね、四季様?」
「そ、そんな事は…」
「まったく物騒な事この上ないね。いくら僕でも自分の花嫁つかまえて、そんな事言わないさ」
「いやー店主さんなら…ねぇ」
「うんうん、霖の字なら…ねぇ」
「…君たちが僕の事をどう思っているか良く解ったよ」
「もう、あんまり私の…だ、旦那様を、からかっては駄目ですよ!」
「はーい、自重しまーす。しかしそこで照れる四季様も可愛いなー!ねえ、霖の字もそう思うよね?」
「僕は常日頃から映姫を可愛いと想っているよ」
「……さいですか。くぁー甘いなあ!!」
「さあさあ二人とも、そのぐらいにして写真撮っちゃいましょうよ!そのために私呼ばれたんですから。」
「すまないな、射命丸君」
「いえいえ、このネタの独占権のためなら安いもんですよ!くくく、あっ解ってますよぅ!ちゃんと自重した記事を書きますから。うふふふ。ほら閻魔様も顔赤くして俯いてないで、こっちに来て下さい。あと小町ちょっと手伝って」
「あいよー」
「で、ご両人はそこね、うん、そうそう。じゃあ暫くそのままで。すぐ準備しますから」
「…映姫」
「な、何ですか?」
「君と一緒になれて本当に良かった。苦労はかけるかもしれないが、成るべく掛けないよう努力するよ。これからは二人で共に歩んでいこう。…愛してるよ、映姫」
「っ!////……はい。私も愛してます、霖之助さん。一緒に善行を積んでいきましょうね」
「一つお手柔らかに頼むよ」
「はい♡」
「準備整いましたよー!ではではご両人いきますよ…はい!」
カシャ
■お久しぶりです。今回は映霖です。映霖も良いですよね!私は大好きです!えっ映姫様に見えないって…それはわたくしの画力不足です!す、すみません!!そしていつもと同じように妄想ダダ漏れですが、平にご容赦を!!
■今回この絵を描くにあたり実姉の白無垢姿の写真を参考にさせてもらいました。
「えっ…まあ、いいけど…変なの書くんじゃないよね?」と猜疑心に満ちた目で快く許可して下さったお姉さまありがとうございます!!