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Artist's commentary
共和国軍飛行士と魔法使いのエピローグ
■1936年7月17日に発生した保守派軍部のクーデターに対しスペイン人民戦線政府は初動の遅れで鎮圧に失敗、国は共和国派(リパブリカン)と国民戦線派(ナショナリスト)に分かれ、33ヶ月にもおよぶ内戦が始まった。列強各国は中立不介入を宣言したが程なくドイツとイタリアは国民戦線派へ軍事援助を開始、続いてソ連邦が共和国政府を支援し、戦争は更に激しさを増した。優秀な装備と兵員に支えられたファシスト軍の猛攻に共和国軍が敗北を続ける中、世界中の志ある知識人や労働者達は民主スペインをファシズムの侵略から守る為立ち上がり続々とスペインに入国、貧弱な武器や滞りがちな補給をものともせず勇敢にファシスト軍に立ち向かった。 ■アメリカ人飛行士もそんな義勇兵の一人であり、飛行技術を買われて(実家の農業用飛行機でバーンストーマーまがいの曲芸飛行をやっていたとのことである)傭兵飛行隊“ヤンキー・エスカドロン”に入隊、撃墜され捕虜になるまでの6ヶ月間に撃墜2機(爆撃機1、戦闘機1)撃破多数の戦果を記録した。 ■魔法使いの少女について詳しいことは分からない。戦災孤児であり、スペイン全土を放浪しその土地の人々の世話になりながら生きていたようである。共和国派、国民戦線派の両陣営支配地域で目撃されており、内戦終結を機に消息を絶った(1941年レニングラード方面に展開していたスペイン青師団と行動を共にしていたという真偽不明の情報もある)。 ■2007年、ふとした偶然から共和国軍飛行士と魔法使いが70年ぶりに再会を果たし、年老いた2人が笑顔で抱き合う姿が地元紙に報道されちょっとした話題になった。なお再会のきっかけとなったC16戦闘機の前に孫のパイロット、ひ孫の魔法使いと並んで撮った記念写真が現在でもモラン空軍基地のラウンジに飾られている。 ■ illust/26645697 の続き。共和国軍飛行士と魔法使い・Ⅵ